1日の稽古の流れ


①ウォーミングアップ

稽古の開始20分ほどは準備運動に費しています。

全身の体操・ストレッチをする所までは他の運動部・サークルとさほど変わりません。

 

準備運動の残りの15分くらいは合気道独自のウォーミングアップをしています。

まず稽古で安全に技を受ける技術を磨くために、前回り受け身・後ろ回り受け身という2種類の受け身の練習をします。

 

合気道には互い、あるいは片方が正座をしたままかける技(座技)があるのですが、その際必要となる膝行(しっこう)という動きがあるので、これもこの時間で練習します。

 

これらが終わった後、体の転換の練習に移ります。

これは合気道の基本である円の動きの力を培うためのもので、2人1組になり片方の人間が相手の手を持ち、相手に力をかけ、もう1人の人間がその力を受け流して相手を動かすものです。

 

特に膝行、体の転換に関しては合気道を知らない方にはどんなものかよくわからないと思うので、ぜひ体験会に足を運んでみてください。


②体術の稽古

ウォーミングアップの後は、体術の稽古をします。

 

まずお手本として他の部員が座っている前で主将が副将に技をかけ、主将が技についての説明を軽くします。

 

その後、袴を履いた黒帯(3回生・OB)に白帯(1・2回生)が付きに行き、2・3人のグループで技をかける側(”取り”という)とはじめに攻撃を加える側(”受け”という)を交代しながら、主将が先ほどした技を練習するといった形式です。

 

そして10分ほど経ったら、技を変え次の別の技を説明するために主将がまたお手本を示すといった流れです。

 

合気道の技は、受けが取りに攻撃をしかける(正面打ちや突きなど)あるいは取りの腕を受けがつかもうとする(順手持ちや諸手持ちなど)状態からスタートします。

 

このため自分が取りの時はもちろんのこと、受けの時にもしっかりとその求められる動きを果たさないと、取り側も稽古になりませんし、自らの受けの技術も向上しません。

 

稽古中には袴を履いた先輩からアドバイスや注意等がありますから、白帯の部員はしっかり耳を傾けるようにしましょう。

 

1日の稽古で4・5技ほどをこなします。

稽古で練習する技はだいたい10~15種類といった所です。

 

また師範がいらっしゃる水曜日も稽古の流れ自体は同様で、取りと技の説明を師範がなさり、受けを主将が担当します。


③武器の稽古

 

合気道の稽古で用いる武器には主に、(じょう)と太刀(木刀)があり、火曜日は、木曜日は太刀の稽古を行います。この2つの武器の捌き方は体術の動きと密接な関係があるので、武器の稽古もとても重要な稽古です。

 

太刀では、振り方や組み太刀(受けと取りに分かれて太刀の基本の動きをマスターするための型を身につける稽古)を練習し、杖では、組み杖(受けと取りに分かれて杖の基本の動きを習得するための型稽古)を練習し、技術の向上を図っています。


こちらが杖(じょう)です。杖の突く動きを身につけることによって身体全体の重心を使って動く感覚をつかむことなどが図れます。

こちらが太刀(木刀)です。太刀を斬り下ろす動きを体術にも活かすことでさらなるスキルアップが図れます。